技術ガイド · 設計・計算
ろ過速度(A/C比)とは、バグフィルターで処理する実ガス量を総ろ過面積で割った値で、ろ布1 m²を1分間に通過するガス量(m/min)を表します。同じガス量でもフィルターバッグの本数と寸法によって変わり、圧力損失とろ布の寿命に直接影響します。
Qₐ = QN × (273.15 + t) ÷ 273.15 × 101.325 ÷ (101.325 + Pₛ × 0.00981)
A = π × D × L × N
v = Qₐ ÷ A
単位換算:1 m/min = 60 m/h = 3.281 ft/min。米国の資料では ft/min(または acfm/ft²)がよく使われます。
50,000 Nm³/h の焼却炉排ガスを、170°C、静圧 −150 mmH₂O で、Ø160 × 6,000 mm のフィルターバッグ600本(6区画)で処理する場合です。上の計算ツールの初期値と同じ条件です。
ろ過速度が高いほど同じ面積を通るガスが多くなるため、圧力損失が上がり、ダストがろ布の内部に入り込みやすくなって、払い落とし回数とろ布の摩耗が増える傾向があります。適正な範囲は、ダストの性状、入口ダスト濃度、払い落とし方式、ろ布の材質によって変わります。
粉じんの種類別の参考値は粉じん別ろ過速度参考表で確認できます。米国EPAが一般的な設計値として示した表で、実際の設計では粒子径とダスト濃度もあわせて検討する必要があります。
はい。ろ過速度、ろ過風速、A/C比(air-to-cloth ratio)は同じ値を指します。単位は m/min または (m³/min)/m² で、米国の資料では ft/min がよく使われます。
標準流量をそのまま面積で割るのは誤りです。ろ過速度は、運転温度・圧力で実際に流れるガス量で計算する必要があります。この計算ツールは、標準流量を入力すると運転温度と静圧を反映して実流量に換算してから計算します。
オフライン払い落としや点検で停止する区画がある場合は、残りの区画の面積で割った正味ろ過速度のほうが実際の負荷に近くなります。設計時は総ろ過速度と正味ろ過速度の両方を確認することをおすすめします。
フィルターバッグの本数や長さを増やしてろ過面積を広げるか、処理ガス量・ガス温度を下げる方法があります。同じケーシングで面積を増やすのが難しい場合は、圧力損失を低く保ちやすいろ布を検討します。
文:マイクロワン技術研究所 · 最終更新:2026年11月1日 · 技術ガイド一覧へ →
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